カプチーノ、ペペロンチーニ、パルメジャーノ
タリアテッレ、ボンジョールノ、プロント!
日本でも馴染み深いイタリア語は数多いけれど
(特に食事系が多いよね😋)
Malga マルガ というイタリア語を知ったのは
去年の北イタリアの旅以来。
今では一番好きなイタリア語にすらなったかも。
ドイツ語圏では Alm アルム、ハイジのおじいさんのお家があったところですね。
アルプス山脈の高原、夏期に放牧が行われる放牧地やその為の山小屋です。
アルプス麓の南バイエルンに住み始めて以来、
すっかりアルム好きになっていますが、
アルプスを超えてその南側、北イタリア ヴァージョンがマルガ。
と言ってもいいのかな?
(違っていたらすみません☺ご指摘くださーいませ)

アルムが木造家屋なのに対して、
北イタリアのマルガは石造り?
アルムもマルガも壮大なアルプスの風景が見渡せる
空の下のテラス席が心地よいのは言うまでもなく。
山小屋だって味わい深い。
自然素材で作られている内装、温かく素朴な雰囲気は素晴らしく居心地がいい。
変わりやすい山のお天気 、
雨天や風が強く肌寒い時には、
室内の暖かさに心身共にほっと出来る、
厳しい自然から守られた空間。
山歩きのお楽しみはこの山小屋で用意されている食事。
アルプスの北と南の食文化の類似点と相違点も楽しめます。
どちらも素朴で新鮮で暖かな心がこもっている。
これを大自然の中で頂けることが本当に贅沢そのもの。
ありがたい。
共通点はアルムもマルガも酪農農家だからこそのお家芸。
自家製の濃厚なチーズ。
当たり前だけど美味しい!
更にサラミやハムやベーコンがのった山小屋プレート(ボード)。
汗をかいたあと、乾いた夏山の空気に塩気がたまらない。
温かい食事に関してはシチューのような煮込みやスープに添えられる主食が、
アルムでは味わい深いドイツの黒パン、 シュペッツレ(ドイツ風パスタ)や クヌーデル(ジャガイモなどで出来たお団子)なのに対して
マルガではイタリアの白パンやフォッカッチャ、
自家製ニョッキやポレンタなど。
どちらも空腹にじんわりと染み入る (食べ過ぎ注意 笑 )。
今回訪れたマルガのひとつで頂いた
自家製のチーズに添えられていたジャムの美味しさも忘れられない。
どこかで食べたような味だけれども、それが何か分からず。
答えはフィグ(無花果)と生姜!
どちらも知っているのになかなか思いつかない組み合わせ。
チーズは無理そうだけどジャムなら作ってみたくなる!
険しい山肌を背に山間に顕れる一気に視界の拡がる高原地。
夏の間だけそこに拡がるどこか幻のような風景。
素朴な山小屋を囲む大自然の中で牛がのどかに草を食み、
驢馬や羊がのんびりと歩き、
友好的な山羊が笑顔で遊ぼうよと近づいてくる。
後ろでは忙しそうに餌をついばむ鶏たち。
優しい番犬のジョニーはご飯のお裾分けをもらおうと
食事中訪問客にすり寄ってくる。
山の風と透明な光がそれら全てを包んでいる。
平和そのもの。

今回の北イタリアの旅での一番の(私的に)思い出。
マルガのお話。
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