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ひとつよが

夏の終わりの山歩き

いつか歩いた山道をふたつ繋げて 13kmの山歩き


テーガンゼーから山を渡って お隣のシュリアゼーまで


昨日の雨のお陰で 草木も空気も すっかり埃を洗い流され 葉の隙間には雨露が残り 潤う森が心底爽やかな日曜日



ところどころ勾配がきつく だらだらと長く続く道


無言のまま ただひたすらに足を運ぶだけの時間

余計な思考をする余裕などなく 粗くなる呼吸を調える


カラダはきついけれど 思考が空(カラ)になることの 清々しさ


空高く聳える木々の存在に 人間の傲慢さは あっという間に消滅していく



何百年あるいは千年を超える命に 受け入れられ囲まれている事実


私達人間の命を 山の訪問者として 森の客人として 黙って迎え入れてくれる寛大さ


自然はもっとも偉大なる師である




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